本書は、看護士が耳鼻咽喉疾患を系統的に理解し、看護にあたり必要な医学的知識を得ることができるように取りまとめたテキスト。8章から成る。「第1章 全体像を把握する」では、(1)発生、構造、機能、(2)症状、(3)検査、診断、治療の流れ、(4)リハビリテーションについてまとめている。(2)(3)については、耳、鼻、口腔、咽頭、唾液腺、喉頭、顔面、頸部について、(1)については、上記に加え、音、におい、味の認知のしくみについてまとめている。(4)については、身体障害者福祉法、耳疾患、喉頭疾患、音声言語障害、嚥下障害について説明している。「第2章 検査の目的と結果のよみ方」では、耳、鼻、口腔、咽頭、唾液腺、喉頭、顔面、頸部の各検査法について解説している。第3章では、耳の疾患について、外耳、中耳、内耳、神経各疾患にわけ説明している。第4章では鼻疾患、副鼻腔疾患について、第5章では口腔・咽頭疾患、扁桃疾患、唾液腺疾患について、第6章では咽頭疾患について、第7章では顔面・頸部の疾患について、第8章では気管・食道の疾患についてまとめている。3章から8章までの各章では、診療の流れに沿って、疾患の概念、病因、病態、症状、検査、診断、治療、予後などを説明している。