都市、建築、施設、設備等にかかわる水の課題と技術に関する243項目を総合的にまとめ、水の基本的性質のほか、水環境工学に関して、技術者に求められる知識、歴史的背景、最新研究の成果、技術動向などを解説した資料である。1項目につき見開き2ページを使って、解説、図表、参考文献を掲載している。第1編では、人と水にかかわる歴史(河川と文明発祥、上下水道や給排水設備の歴史等)を記述している。第2編では、水の循環や利用(降雨や地下水、気象、生活用水、水力発電等)や水と環境(水質汚染、地盤沈下、酸性雨、ヒートアイランド等)について解説している。第3編では、水の科学(流体抵抗、混層流、エネルギー、熱容量、結露等)に関する項目を記述している。第4編・第5編では、上下水道のプロセス(高度浄水処理、菅網解析、クリプトスポリジウム対策、浄水スラッジの処理等)を解説している。第6編では、給排水衛生設備の仕組みや種類、配管材料のほか、計測・劣化診断に関する項目を解説している。第7編では、水環境の創造と保全(ビオトープ、都市の生態系、親水設計、水景施設、雨水を活かしたランドスケープ等)に関する項目を解説している。第8編では、防災と法規(地震と上下水道システム、スプリンクラー設備、給排水衛生設備の関連法規等)についてまとめている。巻末に、年表等の付録、英訳付き五十音順索引を付す。