果物・果樹全般について、各果物・果樹の特徴と栽培方法をまとめた資料である。前半部分は、果物・果樹の特徴についての総論、後半部分は、個別の果物・果樹についての具体的な栽培方法等の紹介となっている。全3部22章(および附章)で構成されている。「1 果物のなる樹のツリーウォッチング」(第1～4章)では、果物や果樹の花や葉、茎、根、樹皮、果実、種子の組織構造、発育・成長過程について、写真・図を多用し、観察方法を中心に説明している。「2 『果物学』事始め」(第5・6章)では、果樹の日本への伝来・利用開始時期、果実の輸入量、日本で栽培される果樹の種類と生産量といったデータに基づく解説があるほか、果樹の種類別繁殖法についても言及している。「3 『果物学』各論-果物と人々の係わり」(第7-22章)では、カンキツ、キンカン、ビワ、イチジク、ウメ・アンズ・スモモ、オウトウ、カキ、キウイフルーツ、クリ、クルミ、セイヨウナシ、ニホンナシ、ブドウ、ブルーベリーとその他の小果樹、モモ、リンゴ、その他の果物という分類に分けて、個別に解説している。それぞれに、代表的な種、科名、属名、原産地、分類、来歴、特徴、年間を通した発育過程とそれにともなう栽培管理作業を説明している。口絵には、推定原産地の地図、開花・収穫時期カレンダー、品種ごとの写真と簡単な解説がある。各章末には参考図書・文献が挙げられており、巻末には、用語解説、植物名索引、事項索引がある。