本書は、光ファイバ通信や半導体レーザを中心に、フォトニクス全般を解説した技術書である。学術雑誌の論文や国際会議の論文をもとに、研究開発の歴史的経緯も含めて解説している点が特徴的である。12章構成で、「1章 序章」、「2章 フォトニクスの基礎」、「3章 光ファイバ」、「4章 半導体光源と受光器」、「5章 光機能・集積デバイス」、「6章 光通信」、「7章 光記録」、「8章 ヒューマンインタフェース」、「9章 光情報処理・光計測」、「10章 光電力技術・レーザ加工」、「11章 光援用医療」、「12章 終章」から成る。第1章でフォトニクスの分野を概観し、その歴史をまとめている。第2章では半導体レーザ、周期構造・ナノ構造などの基礎事項を解説している。第3章では光ファイバの材料と製法などを紹介し、第4章では半導体レーザや受光デバイスなどについて詳説している。第5章では光機能デバイスや光集積回路などについて詳説、第6章では光ファイバ通信システムなどを概説し、第7章では光ディスクメモリなどについて解説している。第8章ではディスプレイデバイス、情報入出力デバイスについて、第9章では量子通信、光リソグラフィなどについて、第10章ではフェムト秒レーザ加工などについて解説している。第11章では光医学治療を紹介し、第12章ではフォトニクスの今後の進展についてまとめている。