本書は2005年にアメリカで出版された、病理学の包括的なテキスト『ルービン病理学第4版』の日本語訳。構成は病理学総論と病理学各論の二部から成っている。総論では、細胞・分子生物学、生化学、免疫学の膨大な成果を重視した最新の知見を紹介しており、各論では胎生学、解剖学、生理学、疫学、発症機序、病理学、臨床にわたる幅広い観点から各疾患について説明している。同時に、総論で詳述されている、最新の成果に基づいた疾病の原因についても解説している。いずれの章においても鮮明なイラストや写真、簡明な図表が豊富に盛り込まれており、内容の迅速な理解の一助となっている。また、本書の大きな特色として、刊行前に現役の医学生による査読を受けているという点があげられるが、これにより本書は、臨床実習に即した、より実用的な医学テキストとなっている。