序　海やまのあいだ　海と陸が出合う場所／清き渚／豊饒の渚／寄りもの寄する渚／まれびと来臨の渚／渚の類型/ 1

1　河口—川と海が出合う場所　河口の情景／氾濫原の自然／川と海の出合い方／ヨシ原のにぎわい／塩生湿地／潟の成立と終焉／汽水生態系／河口の春／川と海のつながり/ 13

2　干潟—満ち引きずる大地　干潟の春／江戸湾のにぎわい／満ち引きのはざま／底質の粒度分布／干潟の生産者／有明海の潮が引いてゆく／濾過食者たちが始動する／ハマグリはどこに／シャミセンガイの奇跡／アナジャコの濾過食／粘液を利用した濾過食／スナモグリの堆積物食／泥表面をすくい集める／泥の中をウニがゆく／泥を飲みこむ／潜行性の捕食者／満ち潮に乗ってやってくる遊泳性の捕食者／飛来する捕食者／干潟の浄化機能／嫌気世界／有明海の教訓／東京湾の変遷/ 41

3　藻場—海の中の草原　アマモがなびく入江／海草の出自／海草の多様生／藻場の生態系機能／アマモの葉上に棲む生物たち／海の揺籃／藻場の不思議な住人たち／ナメクジウオの棲む渚／カブトガニの棲む海／アオギスの脚立釣り／藻場の衰退／藻塩焼く浜／琉球列島の海草帯／ジュゴンの泳ぐ海/ 87

4　砂浜—波が寄せる岸辺　波が作りだす世界／松林の風光／松林と砂丘の自然／砂丘と渚のあいだ／波のはたらき／砂の隙間の生き物だち／波遊びをする生物たち／波の贈り物／渚に忍び寄る影/ 115