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日本文芸における個性的文体の考察 (笠間叢書 ; 247)

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日本文芸における個性的文体の考察

(笠間叢書 ; 247)

国立国会図書館請求記号
KG12-E63
国立国会図書館書誌ID
000002211627
資料種別
図書
著者
安良岡康作 著
出版者
笠間書院
出版年
1992.7
資料形態
ページ数・大きさ等
273, 21p ; 22cm
NDC
904
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目次

  • 一類型的文体と個性的文体個性的文体の研究についての反省作品内における文体の変化。森{おう}外作『文づかひ』の例芥川竜之介作『戯作三昧』の例作家の生涯における文体の変化。夏目漱石の場合流派内における作家の文体の個性的差異。アララギの諸歌人の例文芸史研究における文体の問題。中古から中世への文芸史的展開の場合二文芸作品の構造における、叙述の問題としての文体西尾実先生の「文体の成立と方丈記」の文体論談話構造における補助的要素の参加文章構造における、補助的要素としての態度の参加による文体の成立「汝」に対する「私」の態度の現れとしての文体{おう}外・漱石・芥川竜之介の書簡における場合書き手(私)と読み手(汝・汝等)との対人関係にもとづいて成立する文体A三読み手(汝)に対する態度の現れとしての文体Aの成立と、それを分析的、方法的に理解する、解釈的研究の立場『万葉集』における、大津皇子と石川郎女との相聞歌の文体『万葉集』における、持統天皇と志斐嫗との唱和歌の文体塚本文子に宛てた、芥川竜之介の手紙の文体四文芸作品における叙述の三種類、記述・表白・口述口述的叙述を形成する文体A。夏目漱石作『心』の「先生と遺書」における文体Aの分析唯円の『歎異抄』第二章の、親鸞の説示における文体Aの分析五文章作製における対象の記述読み手よりも、対象を観照し、生かす態度の現れとしての文体B文体Bにおける対象の範囲の広さ対象を生かす書き手・作者の態度の程度の違い記述を中心として成立する文芸形態の種類文芸作品中に現れる、作中人物の談話、即ち口述的叙述に認められる文体B文体Bの対象となる「もの」「こと」「ひと」の記述としての文体B1と、人の「ことば」を記した口述としての文体B2文体Bの成立と、それを分析的、方法的に理解する、解釈的研究の立場『万葉集』における、大伴家持の短歌の文体。短歌の初二句における、543の声調『万葉集』の「柿本朝臣人麿之歌集」の一首の文体芭蕉の俳句「荒海や佐渡によこたふ天の河」の文体。345の静的、自然流露的声調同「五月雨をあつめて早し最上川」の文体。543の動的、凝縮的声調六『徒然草』における文体B1の問題第一類、対象についての知的関心から成った章段第二類、知的興味を他人の言った言葉を媒介として述べた章段第三類、客観的、観察的態度から表現された章段第四類、情趣的事実・事件を描写した章段第五類、説話的、叙事的傾向を示している章段七近代作家の形成した文体B1。芥川竜之介の『蜜柑』の文体同『舞踏会』の文体同『羅生門』の文体八近代作家の形成した文体B。志賀直哉の『暗夜行路』の一節からの示唆同『焚火』の文体同『城の崎にて』の文体同『灰色の月』の文体志賀直哉の短篇小説の「書き出し」の簡潔な文体 『正義派』の文体『正義派』の文体『好人物の夫婦』の文体『暗夜行路』の文体『暗夜行路』後篇の終末における文体B九文体B2を中心とする文芸形態としての戯曲戯曲を成立させる諸条件通じ合い(コミュニケーション)としての談話(ヽヽ)談話と結びついた行動(ヽヽ)と、卜書きとして記述される行動戯曲を規定する諸条件とその現実的具体性戯曲における、文体B2による「口述」山本有三作『ウミヒコ ヤマヒコ』における文体B2主人公はウミヒコその主題と構想叙述における文体B2の分析ウミヒコとヤマヒコの人間像山本有三の評論「芸術は『あらわれ』なり」における「あらわれ」の説作者の尊重する、「自然的展開」の態度一〇自己を表白する文体C兼好の『徒然草』の序段と蓮胤(鴨長明)の『方丈記』の一節との例自自己集中の態度の現れとしての文体Cの成立と、それを分析的、方法的に理解する、解釈的研究の立場短歌作品における対詠歌と独詠歌『万葉集』における独詠歌。大伴旅人が太宰府から奈良の都に上京する時の八首の文体『万葉集』における、山上憶良の「老身重病経(レ)年辛苦及思(二)児等(一)歌七首」の文体一一清少納言の『枕草子』における文体C『枕草子』の「心ゆくもの」の段の文体「男こそ、なほ、いとありがたく、あやしき心地したるものはあれ」の段の文体跋文「この草子、目に見え、心に思ふ事を、人やは見んとすると思ひて」の文体清少納言の個性的態度一二兼好の『徒然草』における、『枕草子』の影響と、その対比『徒然草』における文体Cの独自性。第一、自己省察の態度の深さ「同じ心ならん人としめやかに物語して」(第十二段)の文体「名を聞くより、やがて、面影は推し測らるゝ心地するを」(第七十一段)の文体第二、人間性の弱点をつきとめようとする態度の深刻さ「明日は遠き国へ赴くべしと聞かん人に」(第百十二段)の文体第三、自己の表白を論証(ヽヽ)にまで高めた章段『徒然草』における、第一部から第二部への展開第二部における論証的文体「つれ〓わぶる人は」(第七十五段)の文体『枕草子』に対する、『徒然草』の優越性『徒然草』における、遁世者の生活原理の樹立一三近世散文としての、芭蕉の俳文における文体C「閑居ノ箴」の文体「芭蕉を移す詞」の文体「幻住庵記」の文体「閉関之説」の文体以上の四篇に認められる、芭蕉における文体Cの態度一四近代文芸における文体C志賀直哉作『十一月三日午後の事』の文体同『城の崎にて』の文体『城の崎にて』の主題と構想一五芥川竜之介における文体C『大川の水』の文体芥川における随筆の独創性を示す文体Cとその作品『侏儒の言葉』の意義とその章段「鼻」(第二章)の文体人間性への批評を示す章段「仏陀」(第三四章−第三六章)の文体芸術や文芸についての考察を示す章段「創作」(第二一章)の文体「告白」(第二六章)の文体「作家」(第一七二章−第一八二章)の文体内生活の偽らざる告白。「瑣事」(第五六章)の文体恋愛についての見解。「結婚」(第一四四章・第一四五章)・「多忙」(第一四六章)・「男子」(第一四七章)の文体「侏儒の言葉(遺稿)」における「わたし」(第二四四章−第二五七章)の文体晩年における芥川竜之介の諸作品に対する、「わたし」以下の十四の章の意義と位置一六文体の持つ価値積極的文体と消極的文体ラフカディオ・ヘルンの「創作論」における文体論独創的文体と類型的文体島崎藤村作『新生』の第一部の第五十一章の文体個性的文体は独創的文体 『暗夜行路』における、志賀直哉の推敲の跡西尾先生の推敲論 個性的文体に至る、三つの段階 文体評価の基準一七夏目漱石の生涯にわたる創作活動における文体の問題漱石の文壇的活動の開始とその作品群それらに見いだされる個性的文体。『吾輩は猫である』の文体『倫敦塔』の文体『薤露行』冒頭部の文体短篇『一夜』冒頭部の文体『坊っちやん』冒頭部の文体漱石の表現活動は叙述中心。構想は叙述に従属的『吾輩は猫である』(一)の主題・構想と叙述との関連初期の作家漱石の文体への批判 専門作家としての本格的小説『虞美人草』における、女主人公、甲野藤尾の登場を描く文体 同作品の末尾に近く、甲野欽吾の邸で、その妹の藤尾が、小野清三への恋に絶望して倒れる場面の文体 その文体の主観的作為性 『門』における、文体の観照性 『彼岸過迄』における、新しい構想力 それを継承した『行人』と『心』 それに対する、斎藤茂吉と志賀直哉との批評 次の『道草』における、叙述先行・叙述優先の克服 『道草』の主題と構想 『道草』の九における文体 同五十四の文体 同九十の文体 漱石の作家活動における『道草』の意義と位置 個性的文体の、一作品・一作家における変容 個性的文体について、解釈的研究の立場に立つことの必要 個性的文体の価値についての批判的研究を開拓することの課題専門作家としての本格的小説『虞美人草』における、女主人公、甲野藤尾の登場を描く文体同作品の末尾に近く、甲野欽吾の邸で、その妹の藤尾が、小野清三への恋に絶望して倒れる場面の文体その文体の主観的作為性『門』における、文体の観照性『彼岸過迄』における、新しい構想力それを継承した『行人』と『心』それに対する、斎藤茂吉と志賀直哉との批評次の『道草』における、叙述先行・叙述優先の克服『道草』の主題と構想『道草』の九における文体同五十四の文体同九十の文体漱石の作家活動における『道草』の意義と位置個性的文体の、一作品・一作家における変容個性的文体について、解釈的研究の立場に立つことの必要個性的文体の価値についての批判的研究を開拓することの課題

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資料種別
図書
タイトルよみ
ニホン ブンゲイ ニ オケル コセイテキ ブンタイ ノ コウサツ
著者・編者
安良岡康作 著
シリーズタイトル
著者標目
安良岡, 康作, 1917-2001 ヤスラオカ, コウサク, 1917-2001 ( 00095732 )典拠
出版年月日等
1992.7
出版年(W3CDTF)
1992
数量
273, 21p